今回は理事なり手不足の対策事例についてお話ししていきます。

なぜ理事が集まらない?主な理由

  • 負担が重そう、面倒くさい
  • 専門知識が必要で難しそう
  • やっても報われない(無報酬)
  • 忙しいので時間が取れない

こうした“心理的なハードル”が原因で、理事会活動に消極的な人が人が多いです。

成功例1:役割分担を明確にして「得意なことだけ」参加できるように

ある分譲マンションでは、理事の役割を「会計担当」「防災担当」「広報担当」「清掃・美化担当」などに細分化。

さらに、“全部を一人でやる”のではなく、住民の得意分野や関心に応じて役割を分担
その結果、「自分にもできるかも」と感じる人が増え、理事の立候補者が現れるようになりました。

成功例2:外部専門家のサポートで心理的ハードルを下げる

理事会が専門的な内容を抱え込まずに済むよう、マンション管理士や外部アドバイザーを導入した例もあります。

議案の整理や修繕工事の進め方など、専門家が伴走支援することで理事の精神的負担が大幅に軽減。
「プロのサポートがあるなら引き受けてもいい」と感じる住民が増えました。

成功例3:報酬・インセンティブの導入でモチベーション向上

「タダ働きは嫌だ」という住民の声を受け、理事に報酬(3万円〜10万円/年)を支給するマンションも増えています。

金額は小さくても「きちんと評価されている」という意識がモチベーションに。
一部では、管理費の一部免除という仕組みを取り入れている例もあります。

成功例4:理事会の活動を「見える化」して、信頼と関心を高める

活動内容を住民に伝えていないと、「何をしているのか分からない」「理事って大変そう」といった誤解も生まれがちです。

そのため、理事会議事録や会合の要点を定期的に掲示板や回覧で共有し、「理事会って意外と身近なんだ」と思ってもらう工夫が有効です。
住民の関心が高まれば、将来的ななり手の増加にもつながります。

成功例5:仕組みでなり手不足を防ぐ「輪番制×副理事」制度

理事のなり手不足を根本から防ぐには、制度としての輪番制の導入も重要です。
特に有効なのが、「副理事制度」を併用する方法です。

現理事のサポート役として副理事を置き、1年後にはそのまま理事に昇格
こうした“事前育成の仕組み”により、引き継ぎの負担も減り、次年度の理事選びもスムーズになります。

まとめ:理事に「なりたい」ではなく「なってもいい」に変える工夫を

理事のなり手不足は、多くのマンションに共通する課題です。しかし、実際に成功している組合では、理事の役割や負担を見直し、住民にとって“引き受けやすい仕組み”を作っています。

特別な方法でなくても、できることから少しずつ始めることが大切です。「やらされる役職」から「協力してみたい活動」へ。そんな理事会を目指してみませんか?

更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション管理士事務所へお気軽にお問合せください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です