今回は夏本番前にチェックが必要なマンション設備についてお話ししていきます。
暑さが厳しくなる7月・8月マンションの設備にも「夏バテ」はやってきます。特にエレベーターや給水ポンプは、熱や湿気によるトラブルが発生しやすい設備です。
「動かなくなって初めて気が付く」では居住者の生活に大きな影響が出てしまいます。今回は、夏本番前に実施しておきたいマンション設備の点検ポイントをマンション管理士の視点からわかりやすく解説します。
1. 夏にトラブルが多発する2大設備
■ エレベーター
- エレベーター機械室が高温になると、制御盤が誤作動や停止を起こすリスクが高まります。
- 特に屋上塔屋設置型の機械室では、日中の室温が40〜50℃になることも。
■ 給水ポンプ
- 高温環境ではモーターの過熱や電源トラブルが多発します。
- タンク内の水温が上昇すると、住戸の水がぬるくなり苦情の原因になることもあります。
2. 夏季点検でチェックすべきポイント
✅ エレベーター機械室
- 室温は40℃未満に保たれているか
- ドレン詰まりやホコリの堆積がないか(感電事故防止)
- 制御盤のファンや冷却装置が正常に作動しているか
✅ 給水ポンプ室
- 換気が適切に行われているか
- モーターに異音や異臭がないか(故障の前兆)
- ブレーカーや電源系統に異常がないか
3. トラブルが起きる前にできる「3つの対策」
- 6月中の点検実施(管理会社・保守業者と連携し、早めの予約を)
- 非常時の対応手順を再確認(エレベーター停止時や断水時の対応)
- 簡易冷却対策の導入(冷風機、断熱材シートの仮設設置など)
4. 実際にあった!夏の設備トラブル事例
- 築25年のマンションで真夏にエレベーターが停止。→ 冷却ファンの故障が原因。
- ポンプ室の換気扇が故障し、給水ポンプが過熱。→ 断水トラブルに発展しクレーム発生。
いずれも事前点検で防げた可能性のある事例です。
まとめ
マンション設備は「使えて当たり前」だからこそ、停止時の影響は非常に大きくなります。
猛暑になる前の6月中こそが点検のベストタイミング。
早めの備えをしておきましょう。
以上です。更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション管理士事務所へお気軽にご相談ください。