今回は国土交通省が発表した2023年度マンション総合調査におけるマンショントラブル発生状況についてお話ししていきます。
マンションは大勢の人が共同で生活する環境であり、どうしてもトラブルは尽きません。どのような内容でトラブルが発生しているのか、一覧にまとめました。
【トラブルの発生状況】
①居住者間の行為・マナー関連によるもの・・60.5%
②建物の不具合に係るもの・・・・・・・・・31.7%
③費用負担に係るもの・・・・・・・・・・・24.2%
④管理組合運営に係るもの・・・・・・・・・13.4%
⑤近隣関係に係るもの・・・・・・・・・・・10.4%
⑥管理規約に係るもの・・・・・・・・・・・・8.1%
⑦特にトラブルは発生していない・・・・・・16.0%
⑧その他・・・・・・・・・・・・・・・・・26.4%
(重複回答があるため、合計100%にはならない)
上記の通り、トラブル発生状況の約6割は居住者間のトラブルによるものとなっております。続いてこの居住者間のトラブルの内訳をまとめました。
【居住者間トラブルの内訳】
①生活音によるもの・・・・・・・・・・・・43.6%
②違法駐車関連・・・・・・・・・・・・・・18.2%
③ペット関連・・・・・・・・・・・・・・・14.2%
④共用廊下等への私物放置・・・・・・・・・13.9%
⑤バルコニーの使用方法・・・・・・・・・・11.9%
⑥違法駐輪関連・・・・・・・・・・・・・・9.7%
⑦専有部分の修繕等・・・・・・・・・・・・5.2%
⑧その他・・・・・・・・・・・・・・・・・0.7%
(重複回答があるため、合計100%にはならない)
居住者間トラブルの内訳で約4割は生活音によるものとなっております。下階への足音や深夜での隣家の騒音などが想定されます。
このような居住者間トラブルが発生した際、適切な対応ができるよう、マンション管理会社の大和ライフネクストと保険会社のニッセイプラスで共同開発した「近隣トラブル弁護士保険」という保険が2025年1月から案内が開始されるようです。概要は以下の通りです。
【近隣トラブル弁護士保険】
マンションにおける騒音・悪臭・ペット・近隣等のトラブルにおける法律相談・弁護士利用時の費用を保険金で支払い可能となる。
【保険支払い額】
弁護士相談等の費用の70%が保険適用
【保険料】
60世帯のマンションのケース
初年度:119,400円
更新後:166,200円
※1年更新
居住者間トラブルをマンション内で対応できれば一番良いですが、折り合いがつかず、問題解決が長期化してしまう事も多いです。このような保険に加入しておく事で問題の早期解決を図る選択肢も有効手段と感じました。
以上です。更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション管理士事務所までお気軽にお問合せください。