今回は10年前と現在の大規模修繕工事費用の比較
結果についてお話ししていきます。
2部構成にしまして、今回は戸あたり金額の
比較を行いました。
比較するうえで参考にした資料は一般社団法人
経済調査会が発行している積算資料ポケット版・
マンション修繕編です。
この著書の2014年版と2024年版を比較いたし
ました。

【基本情報】
データ収集したマンション数は100件・平均築年数は
24.7年・平均戸数は71.7戸・平均階数は9.4階
【大規模修繕工事全体工事費の比較】
2014年:78.9万円/戸
2024年:129.9万円/戸
増加比率:65%UP
★一時期、マンションの大規模修繕工事の目安は
「戸あたり100万円」言われておりましたが、
現在は戸あたり約130万円にまで高騰しております。
続いて、工事種別ごとに比較した結果を記載して
いきます。
【共通仮設工事・足場仮設工事費の比較】
2014年:17.4万円/戸
2024年:30.3万円/戸
増加比率:74%UP
【下地補修工事・タイル補修工事費の比較】
2014年:12.2万円/戸
2024年:17.3万円/戸
増加比率:42%UP
【シーリング工事費の比較】
2014年:7.1万円/戸
2024年:8.8万円/戸
増加比率:24%UP
【外壁塗装工事費の比較】
2014年:10.8万円/戸
2024年:12.3万円/戸
増加比率:14%UP
【鉄部塗装工事費の比較】
2014年:4.8万円/戸
2024年:4.9万円/戸
増加比率:2%UP
【防水工事費の比較】
2014年:28.9万円/戸
2024年:33.4.万円/戸
増加比率:16%UP
★本比較結果の総括といたしましては、10年前に
比べて大規模修繕工事費用が65%も上がっていると
いうのは疑問を抱きますが、戸あたり平均約130万円
という結果は現実的な範囲といえます。
★工種別の値上げ幅が大きかったのは仮設工事と
下地補修・タイル補修工事でした。
マンション管理組合の皆様はこの情報を参考に
大規模修繕工事の資金計画・長期修繕計画の見直し・
修繕積立金改定の検討をして頂けると幸いです。
更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション
管理士事務所までお気軽にご連絡ください。