今回は機械式駐車場のリニューアルについてお話し

していきます。

既に御存知の方も多いですが、機械式駐車場設備は

狭い敷地で多くの車を収容できるメリットがあり

ますが、維持費用が非常に高額というデメリットが

あります。

私自身がコンサルタント業務を行ったマンション

の問題点や必要費用について紹介いたします。

参考にして頂ければ幸いです。

【設置概要】

地上式機械式駐車場と地下ピット式の2種類

全98台収容可能

【設置年数】

20年

※機械式駐車場は20年を超えてくると高額部品

の大掛かりな交換が発生してくる傾向にあります。

【劣化状況】

メーカーによる点検での指摘事項は20項目を

超えており、大掛かりな改修を行わないと

安全性を確保できない状態にありました。

【大掛かりな改修工事費用】

本マンションの場合、大掛かりな改修工事

費用をメーカーへ見積りを行うと約1億

1000万円という多額な費用が必要である

事がわかりました。

【管理組合の資金】

本管理組合は修繕積立金会計と駐車場会計を

分けて会計しており、駐車場会計の残高は

1350万円しか残っておりませんでした。

【資金不足の原因】

大掛かりな改修費用が1億1000万円に対し、

駐車場会計の残高が1350万円という深刻な

資金不足がなぜ行ってしまったかというと、

駐車場使用料が1ヶ月4500円と安価な金額

設定だったため、必要な資金が積み立て

られなかったのです。

【安価な金額設定の理由】

駐車場使用料が1ヶ月4500円に設定されて

いたのは、本マンションの近隣駐車場

相場が1ヶ月5000円~6000円であるため、

強気な金額ができなかったのです。

【本管理組合の方針】

この状況を受け、管理組合が今後どうして

いくのか区分所有者で集まり協議を行い

ました。機械式駐車場を維持していくため

には1世帯あたり100万円前後の負担金を

徴収しないといけない状況にあり、管理

組合が出した結論は機械式駐車場を廃止し、

平置き化する事といたしました。

【平置き化工事費用と収容台数】

本マンションの場合、機械式駐車場を

平置き化する工事費用は約5200万円

必要との見立てになりました。収容台数は

98台から34台に減少いたします。しかし、

維持費用はほとんど掛からないメリットが

非常に大きいです。

前編は以上です。後編は機械式駐車場の

平置き化工事の詳細について取り上げる

予定です。

更に詳しい情報を知りたい方はエースマンション

管理士事務所にお気軽にご相談ください。

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