今回は外壁タイル浮き問題についてお話ししていき
ます。
外壁タイルの浮きとは、躯体(建物の壁)にタイルが
しっかり付着しておらず、剥落の危険性がある状態を
いいます。
タイル浮きを確認する方法は打診棒といわれる
調査器具を用いて音の違いで浮きの有無を確認いた
します。叩くと軽い音がする場合はタイルが浮いて
いると判断いたします。

ここから本題に入りますが、外壁がタイル仕上げの
マンションで大規模修繕工事を着工するとタイルの
浮きが著しく発生しており、管理組合が高額な
追加費用を強いられるケースがあります。
なぜ工事が始まるまでこの問題に気づけないかと
いうと、タイルの浮きは目視上では発生数量が
把握できないため、竣工から10数年経過して初めて
この問題に直面する管理組合がほとんどです。
この著しいタイル浮きの発生要因のほとんどが
新築時の施工不良が起因しております。
いわゆる新築時の瑕疵です。
新築時の瑕疵なのか経年劣化によるものなのかを
見極める大きなポイントは外壁タイルの発生比率
と私は考えております。
築13年前後のマンションで通常の経年劣化で
発生するタイル浮き比率はタイル全体面積に
対して5%~8%の範囲です。
したがって、タイル浮き比率が10%を超える
調査結果が得られた場合は新築時の施工不良を
疑うべきです。
私自身タイル浮きが30%を超えるマンションに
携わった経験もあります。
このような著しいタイル浮きが発覚した場合、
管理組合は売主及び新築施工業者へ瑕疵対応の
申し入れを行う事を推奨いたします。
管理組合の大事な修繕積立金を新築時の瑕疵補修
費用にあてがわれてしまう事は是非避けて
ほしいです。
また、竣工から10年を超えているため、売主の
責任期間が終了してしまっているのでは?と
思う方も多いのですが、この外壁タイル浮き
問題というのは、外壁タイルが落下し、
歩行者に身体の危険を及ぼすリスクがあるため、
民法で20年間追及可能な事案という扱いに
なります。
私自身、このタイル浮き問題の瑕疵交渉
サポートをこれまで7件のマンションで
経験してきました。
本件に関する相談や更に詳しい情報が知りたい
方はエースマンション管理士事務所まで
お気軽にご連絡ください。