今回はマンション大規模修繕工事の修繕周期に
ついてお話していきます。
今から20年程前は大規模修繕工事の修繕周期は
12年周期が主流でした。しかし、建築材料の
品質向上や改修工法の発展により近年では、
15年周期に定着しつつあります。
国土交通省においても、現在では大規模修繕
工事の修繕周期は12年~15年に1回を目安と
謳っております。
一部のマンション管理会社や設計監理会社では
18年周期を呼びかけている会社もあり、近年では
大規模修繕工事サイクルのロングスパン化が
トレンドになっております。
この大規模修繕工事サイクルのロングスパン化の
背景には、実施したいが資金不足で実施できない
工事費の高騰化問題も複合して起因しております。
ここで注意しなければならないのが、建築基準法の
外壁全面打診調査義務があるため、やみくもに
大規模修繕工事を先送りにできない事情がある
という事です。
この規定は10年ごとに外壁タイルの全面打診を
行わなくてはならないもので、3年以内に外壁改修
工事が行われるのが確実であれば免除されると
いうものです。ちなみに、外壁が塗装仕上げの
マンションの場合はこの法令から外れてきます。
また、当該法令の名称は「外壁全面打診」と
ありますが、赤外線調査でも代用可能となって
おります。
以上の事から私の推奨方針としては、大規模修繕
工事の修繕周期目安は「15年周期」で計画し、
新築又は前回外壁改修工事から10年を迎える
マンションは外壁全面打診調査を検討すべきと
考えます。
本件について、更に詳しいお話を聞きたい方は、
エースマンション管理士事務所までお気軽に
お問合せください。