はじめに

「理事長って、何をすればいいの?」
そう感じる方は多いと思います。特に区分所有者として初めて理事に就任し、いきなり「理事長をお願いします」と言われたときの不安は想像以上です。

しかし、理事長の役割をすべて完璧にこなす必要はありません。“知っておくべき基本”だけでも押さえておけば、1年間をスムーズに乗り切ることができます。

今回は、理事長1年目の方にこそ知っていただきたい「マンション管理の基本5選」をお伝えします。

基本①:理事長=“独裁者”ではない。あくまで調整役

理事長というと、すべてを決定する絶対的なポジションのように思われがちですが、実際は違います。
理事会や総会での決定は「合議制」です。理事長は議論をまとめ、対外的な代表者として機能する調整役。
「独断ではなく、決まったことを実行する役目」という意識が大切です。

基本②:管理会社と「協力関係」を築く

理事長の最も重要なパートナーは管理会社です。
日々の運営は多くを管理会社に委託しているため、報告・相談・提案のやり取りは理事長の責任範囲になります。ポイントは「丸投げしない、でも背負い込まない」報告を受けて“判断”するのが理事長の立場です。月次報告書の読み方など少しずつ慣れていきましょう。

基本③:議事録と議案は“命綱”になる

理事会・総会の議事録は「言った・言わない」を防ぐ証拠であり、「理事会を守る楯」でもあります。
内容が曖昧だったり、抜けがあると、あとから大きなトラブルにつながることも。
議事録は管理会社任せにせず、事前に議案とセットで確認・添削することが安心です。

基本④:管理費・修繕積立金と支出の“流れ”はチェック

お金の流れを全部理解する必要はありませんが、

  • 年度予算と実績の差
  • 管理費・修繕積立金の滞納有無
  • 必要経費の業者への支払い状況

といった基本的な数字の動きには目を通すようにしましょう。

基本⑤:住民の声に“聞く耳”を持つ

理事長になると、廊下やエレベーター内で居住者から直接声をかけられることが増えます。
すべてに応える必要はありませんが「聞いてもらえた」と感じてもらう対応が信頼につながります。また、掲示板・アンケート・理事会のお知らせなどを活用し、情報共有を意識するだけで、不要なクレームや不満を抑えられます。

おわりに

初めての理事長は誰でも不安です。
でも「必要以上に背負い込まず、わからないことは相談する」姿勢があれば大丈夫です。

エースマンション管理士事務所では、初めての理事長様向けの個別アドバイス・議事録添削・管理会社対応サポートなど、現場に即した支援を行っております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

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