マンションの共用部(エレベーター、給水ポンプ、照明器具など)の電気代が、年々高くなっていると感じませんか?近年は燃料費や再エネ賦課金の上昇により、電力コストが大きく変動しています。そこで注目されているのが、「共用部の電力会社を見直す」という方法です。理事会の取り組み次第で、年間数万円〜十数万円の削減につながることもあります。
1. 共用部の電力契約とは?
共用部の電気は、通常「管理組合名義」で契約されています。契約種別は建物の規模により異なり、多くのマンションでは「低圧電力」または「高圧電力」で契約されています。この契約は、エレベーターや給水ポンプ、共用廊下や外構廻りの照明などに使われており、管理費の中でも無視できない支出項目です。したがって、電気代の見直しは管理費削減の有力な手段といえます。
2. 他社へ変更することで得られるメリット
- 年間で数%〜10%程度のコスト削減が期待できる
実際に、東京電力から他社に変更して年間10万円以上削減できたケースもあります。 - マンション向け一括契約プランの利用
オクトパスエナジー、ENEOSでんきなどでは、共用部向けの特別プランを用意している場合があります。 - 再エネプランで環境貢献
再生可能エネルギー由来の電力を選ぶことで、環境に配慮したマンション運営が可能です。
3. 他社へ切替する際の注意点・デメリット
① 契約期間・違約金に注意
新電力会社の中には、1年〜3年の契約期間を設定している場合があります。期間中に再契約や他社への切替を行うと違約金が発生するケースもあるため、事前に契約条件をよく確認しましょう。
② 価格変動リスク
多くの新電力では「市場連動型プラン」が採用されています。電力市場(JEPX)の価格が高騰した場合、電気料金が想定以上に上がるリスクがあります。安定性を重視する場合は、東京電力などの規制料金プランを維持する選択も考えられます。
③ 新電力会社の撤退リスク
過去には燃料費高騰により、一部の小規模電力会社が撤退・倒産した事例もありました。その際は自動的に東京電力などへ切り替わりますが、一時的に単価が上昇する可能性があります。契約先は、実績と経営基盤のある会社を選ぶことが大切です。
④ 管理会社との調整が必要な場合
管理会社が電力会社と包括契約をしているケースでは、管理組合単独で切替が難しいこともあります。この場合は、理事会が主体的に情報を集め、管理会社との契約構造を確認する必要があります。
4. 切替の手順と進め方
- 現在の契約内容(契約電力・単価・契約期間)を確認
- 複数の電力会社から見積を取得・比較
- 理事会で検討し、総会で承認を得る
- 新電力会社が切替手続きを実施(停電リスクはほぼなし)
比較時のポイントは「基本料金」「従量料金」「再エネ賦課金」「契約期間」「支払条件」です。初期費用は不要な場合がほとんどで、切替時の工事や停電もありません。
5. 実際の導入事例
たとえば、50戸規模のマンションで東京電力から新電力に切り替えた結果、年間15万円の削減が実現したケースがあります。また、環境配慮型プランを導入したことで、入居者へのアピールにもつながったという報告もあります。
6. まとめ
共用部の電気料金見直しは、マンションの管理費削減に直結する取り組みです。ただし、安易に「安いから」と選ぶのではなく、契約条件・価格変動・信頼性を総合的に判断することが重要です。管理会社任せにせず、管理組合として主体的に情報を収集・検討することで、より健全で持続的なマンション運営につながります。
更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション管理士事務所へお気軽にご相談ください。


