今回は外構アスファルト舗装改修工事についてお話ししていきます。
1.アスファルト舗装の劣化症状と改修のタイミング
アスファルト舗装は一般的に20〜25年程度で劣化が進みます。以下のような症状が見られたら、改修工事を検討するタイミングと言えるでしょう。
①ひび割れ(クラック)の発生:小さなひび割れから始まり、放置すると網目状のクラックに発展します。
②わだち掘れ:車の通行が多い箇所に発生する車輪の通った跡の凹み。
③ポットホール:表面が陥没して穴ができた状態。
④表面の剥離:アスファルトの表面が剥がれ、骨材が露出した状態。
⑤植物の侵入:ひび割れから雑草が生えてくる状態。
※これらの症状が広範囲に見られる場合や、歩行者や車両の安全に支障をきたす可能性がある場合は、早急な対応が必要です。
2.改修工事の種類と特徴
アスファルト舗装の改修工事には、主に以下の方法があります。
①オーバーレイ工法
既存のアスファルト舗装の上に新しいアスファルトを重ねて舗装する方法です。
【メリット】
・工期が短い
・比較的コストが安い
・既存舗装の撤去が不要
【デメリット】
・舗装の高さが上がるため、排水勾配や周辺との取り合いに調整が必要
・根本的な地盤の問題は解決しない
②打換え工法(全面やり替え)
既存のアスファルト舗装を全て撤去し、路盤から新しく施工する方法です。
【メリット】
・地盤からの全面的な改修が可能
・長期的な耐久性が期待できる
【デメリット】
・工期が長い
・コストが高い
・騒音・振動が大きい
※工法の選定には、現在の舗装状態、劣化原因、予算、工期などを総合的に判断する必要があります。
3.費用の目安
オーバーレイ工法:3,000〜5,000円/㎡
打換え工法:8,000〜12,000円/㎡
4.居住者への配慮ポイント
アスファルト舗装工事を行うためには駐車場の移動が必須となるため、事前に近隣代替え駐車場を確保する事が必要です。
5.まとめ
マンションの外構アスファルト舗装は、建物と同様に定期的なメンテナンスが必要です。早期に劣化兆候を発見し、適切な改修を行うことで、安全性の確保はもちろん、見た目の美観維持やマンション全体の資産価値向上につながります。管理組合の皆様は、専門家の意見を取り入れながら、計画的な改修工事の検討をされることをお勧めします。
以上です。更に詳しい情報が知りたい方はエースマンション管理士事務所へお気軽にお問合せください。