今回は国土交通省が発表した2023年度マンション総合調査結果と所見をお話ししていきます。

■建物調査診断の実施先は?

マンション管理会社に依頼・46.4%(484件)

設計事務所に依頼・・・・・22.2%(232件)

調査・診断専門会社に依頼・12.5%(130件)

施工業者がサービスで実施・10.5%(110件)

その他・・・・・・・・・ ・ 8.4%(87件)

【所見】

約半数に近い割合でマンション管理会社へ建物調査診断を依頼している結果となりました。やはり日常管理や法定点検を行っている管理会社へ依頼するのが自然な流れのようです。

■長期修繕計画書作成の依頼先は?

マンション管理会社に依頼・47.2%(188件)

設計事務所に依頼・・・・・32.9%(131件)

施工業者に依頼・・・・・・ 5.0%(20件)

その他・・・・・・・・・ ・14.9%(87件)

【所見】

建物調査診断に続いて長期修繕計画書の依頼先も多くは管理会社という結果となりました。しかし、「修繕については設計事務所」と考える管理組合も多く約3割は設計事務所へ発注している結果でもありました。

■長期修繕計画書の見直し時期は?

5年ごとを目安に定期的に見直している・63.2%(888件)

大きな改修工事直前に見直している・・ 9.4%(132件)

大きな改修工事直後に見直している・・ 9.9%(139件)

その他・・・・・・・・・・・・・・・ 17.5%(245件)

【所見】

長期修繕計画書を5年ごとに見直している管理組合が6割を超えている結果となりました。この結果に繋がっている要因はマンション管理適正評価制度やマンション計画認定制度で長期修繕計画の見直しに関する審査項目があり、その基準をクリアするために定期的に見直しを実施している管理組合が増加しているものと推測いたします。

■大規模修繕工事の実施回数

1回目の大規模修繕工事を実施した・・・40.3%(640件)

2回目の大規模修繕工事を実施した・・・20.4%(324件)

まだ大規模修繕工事は実施していない・ 19.8%(314件)

3回目の大規模修繕工事を実施した・・・ 9.3%(148件)

4回目の大規模修繕工事を実施した・・・ 2.0%(32件)

5回目以上大規模修繕工事を実施した・・ 1.4%(23件)

不明・・・・・・・・・・・・・・・・ 6.8%(108件)

【所見】

第1回目の大規模修繕工事を実施したと回答した管理組合が4割を超えている結果となりました。また、5回目以上の大規模修繕工事を実施したと回答した管理組合が23件あるというのも興味深い結果です。5回目以上の大規模修繕工事となると、築60年前後であるため、今後築60年~70年を超えるマンションも増加してくる予兆とも読み取れます。

以上です。更に詳しい情報を知りたい方はエースマンション管理士事務所へお気軽にご相談ください。

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